コミュニケーション

コミュニケーションの大切さは言うまでもないことです。コミュニケーションの重要性を示す事例をご紹介します。
1991年、イラク軍がクウェートに侵攻しました。このことをアメリカは問題視しました。アメリカ大統領のブッシュ氏はイラクのフセイン大統領に、クウェートからの撤退を要求します。しかし、フセイン大統領はこの要求を拒否。その結果、ブッシュ大統領はイラクへの大規模攻撃を始めました。戦争です。この時、アメリカ軍を中心とした国連軍が攻撃の第一目標にしたのは何だったでしょうか。イラク軍の基地や、空港ではありませんでした。政府や軍の主要な建物でもありませんでした。では何を攻撃したのか。アメリカ軍や国連軍のリーダーたちには、明確な計画がありました。それは、敵の通信網を破壊することでした。レーダーに映らないステルス戦闘機を使い、最初の一撃を通信施設に与えたのです。その結果、イラク軍は指揮命令系統が破壊され、軍隊の統率が取れなくなりました。対抗することが難しくなったのです。そして数週間で戦争は終結。アメリカ軍を中心とした国連軍の勝利で終わりました。
これと同じような理屈は家庭でも当てはまります。家庭をめちゃくちゃに破壊するために効果的な方法は、家族同士のコミュニケーションを断ち切ってしまうことです。夫婦の間に障害を置く。親子の間に溝を作る。そのようになれば家族は簡単にバラバラになり、家族のまとまりは欠けていきます。精神的にも、組織的にも家庭は機能しなくなります。これは、深刻な問題となります。このようなことにならないために、お互いのコミュニケーションがスムーズにいくように努力をする必要があります。
家庭の中でのコミュニケーションが成立せず、心を閉ざしている関係があったなら、大至急改善しなくてはなりません。相手の心の内を聞いてあげ、時間を十分に取って向かい合うことです。初めからうまくいくことは無いでしょう。人間関係を築き上げ、育てていくことが、健康的な家庭生活の第一歩です。

夫婦で愛を築く

離婚率が高い国として有名なのはロシア。ロシアでは、結婚した夫婦4組のうち3組が離婚をする割合だそうです。75%です。アメリカは2組のうち1組が離婚。50%です。日本は3組に1組の離婚。33%です。
問題があったからこそ離婚をされたのでしょう。しかし、離婚しなかった夫婦はどうなのでしょうか。離婚しなかったので問題はない、或いはなかったとは言えないでしょう。離婚しなかった夫婦が皆幸せに暮らしていて、何の問題もなく、思い煩いもないなら素晴らしいですが、そうではないようです。アメリカの調査によると、親密な夫婦関係を築き上げたのは、離婚しなかった夫婦10組中1組の割合だったそうです。割合で言うと、結婚した夫婦の5%です。夫婦が親友のように信頼し合い、理解を深めている間柄であると思える夫婦は結婚したアメリカのカップルのうち5%。この数字を「5%だけ」と取るか、「5%も」と取るかは国によっても変わってくるでしょう。しかし、日本では「5%だけ」という感覚でしょうか。
しかし、数字をどのように評価するかはあまり問題ではないでしょう。問題なのは、お互いに信頼し合い、愛し合う夫婦が育っていないということです。条件付きではない愛で愛し合える関係を期待しながらも、失望に終わってしまった、或いは、失望を感じている夫婦がアメリカでは95%もおられるということです。
もしも、あなたが親密な夫婦関係を築こうと願っているなら、努力が必要です。それは、向き合うという努力です。自分の心配事や必要としていることを相手に伝え、ふたりで話し合うのです。諦めてはいけません。もしも、問題を今、感じているならば、その原因は何かを考えてみましょう。心を素直にして自分の思いに正直になることです。そして、相手に正直に話してみるのはどうでしょうか。問題だけを伝えるのではなく、相手への愛情を伝える方法も工夫する必要があります。暖かな気持ちを伝えるのです。そして、何よりも尊敬の念を持って相手に接することが大切。たとえ夫婦であっても「出来ない」「難しい」という思いがあって当然です。少しづつ、一歩づつ、向き合う努力が大切です。一生涯続く夫婦愛を築き上げることは一日一日の積み重ねから始まっているのですから。神様の愛をいただいて夫婦で愛を築くことが「出来る」ようになっていくのです。

約束

家多くの父親は、子どもから何かを頼まれたら気安く引き受けることでしょう。もちろん、奥様から頼まれたことも引き受けるでしょう!? しかし、約束をした後から、仕事が入ってしまったとしたらどうなるでしょうか。子どもや、奥様との約束は守れなくなってしまうのでしょうか。
母親にも同じことが言えます。子どもとの約束をした後で、別の用事が入ってしまったらどうするでしょうか。約束を守るということは、子どもにとって大切なことです。あなたのお子さんに、「あなたのお父さん、お母さんは約束を守りますか?」聞いてみたとしたら何と答えるでしょうか。
例えば、「今度の土曜日に子ども公園に連れてって」と父親が子どもに頼まれたとします。あなたは「わかったよ。行こうね」と答えたとします。しかし、その後、土曜日にどうしてもしなければいけない仕事を上司から頼まれてしまったとします。どうしますか。仕事ではなくて、友人からゴルフに誘われたらどうでしょうか。上司に「わかりました」と答えてしまったら、また、友人に「ゴルフ行こう」と答えてしまったら、土曜日を心待ちにしていたお子さんの失望はどんなにか大きいでしょうか。
「ごめんごめん。どうしてもお仕事をしなくてはいけなくなってさ。来週に行こう。約束するから」と言い訳をするでしょう。この言い訳を素直に聞いてくれたとしても、子どもの心はショックを受けるでしょう。「来週」が「再来週」にでもなったとしたら、子どもからの信頼は完全に崩れ去ってしまうでしょう。
子どもとの約束を大事にすることは家族の絆を保つためには大事です。子どもとの約束を、仕事の手帳に記入するという姿勢が求められても良いと思います。お父さんが、お母さんが、子どもとの約束をしっかりと覚えていて、守ってくれているならば、子どもたちの心はどんなにかハッピーでしょうか。
最近、お子さんと何か約束をしませんでしたか。その約束を覚えていますか。約束を守ってくれたことを、子どもが大喜びしてくれたことはなんでしたか。
「約束を守る。」とっても大事なことだと思いませんか。

家族で食卓を囲む

家族が、子どもの健全な発達に重要であることを示す研究結果をご紹介します。アメリカの子ども病院で次のような調査をしたそうです。
 527人の10代の若者について、家族のどのような特徴が、子どもの精神衛生や適応能力に関係があるかを調査しました。それによると、親が週に5回以上、子どもと一緒に夕食を共にしている家庭の子は、非行に走ったり、うつ的な症状を発症したり、麻薬に手を出したりする可能性が一番低いのだそうです。それだけではなく、学校の成績も良く、明るく健全な友人関係の中で楽しい生活をしているということがわかったそうです。食べる場所についても調べたところ、必ずしも家ではなくても良いのだそうです。忙しい母親にとっては嬉しい調査内容でしょうか。ファストフードやレストランで食事をすることが多い家庭でも同じ結果が出たのだそうです。
 一方、適応能力の低い子ども達の親は、子どもと夕食を共にするのが、週に3回以下だったのだそうです。子どもだけで食事をとったり、家族以外の人たちと食事をとることが多い家庭の子どもがこれに当てはまります。
 この調査の結果から、どのようなことが言えるのでしょうか。親は子どもと一緒に、ただ食事をすることが大切で、食事を共にすることが子どもを惹きつける力となるのでしょうか。そうではないようです。家族の関係が大切なのです。家族の楽しい雰囲気が、子どもの心身の健全な発達に欠かすことのできない要素であるということです。親が、子どものために時間を作り、関心を向け、話を聞いてあげる。本来楽しい時間である食事の時間を、楽しい時間として過ごす。美味しい食事が、ますます美味しくなり。心身の成長に大きく貢献することは明らかでしょう。楽しい食卓を囲めているならば、子どもはのびのびと成長していくのです。暗くなった夕方、一人で食べる「孤食」は子どもの心に重大な影響を与えてしまうようです。夕食の品数が問題なのではないようです。「黙って食べなさい!」と叱り飛ばさないで、楽しくおしゃべりしながら、楽しく食べる雰囲気を食卓に作り出すことを心がけて行きましょう。 

子どもに向き合う

親が子どもと過ごす時に注意するべきことがあります。それは「ながら」です。どういうことかと言いますと、
「子どもとトランプ遊びをしながら、サッカーの試合を横目でチラチラ見ること」
「子どもにぬり絵をさせながら、同じテーブルで家計簿をつけること」
「子どもの宿題を見てあげながら、新聞を読むこと」
「子どもに本を買ってあげようと本屋さんに入りながら、自分の趣味の本を探して立ち読みしてしまうこと」
これらに共通しているのは、子どもの生活に直接的に関わっているというスタンスを取りながら、実は心は100パーセント子どもに向いていないということです。このような例は、きっとたくさん挙げられるのではないでしょうか。
これを続けていくと、確実に子どもに伝わることがあります。それは、「自分は騙されている」という思いです。子どもは鋭い感覚で親を見ています。そして、偽善を見抜くでしょう。そのうちに、自分が困ったときに自分のそばに親が居てくれなかったと、記憶してしまうのです。親がそばにいるだけではダメなのです。自分に心を向けてくれているか、いないかが重要なのです。多くの親にとって他人ごとではないでしょう。
子どもは、あっという間に成長します。そして、親元を離れていくのです。自分の世界を形作り自立します。その時に、「うちの親は、私に向き合ってくれなかった」という結論だけが残っていたとしたら悲劇です。
愛するとは、あなたを犠牲にすること。愛するとは、あなたの時間をささげること。愛するとは、あなたの全神経を注ぐこと。子どもと過ごす時間は大切です。子どもと過ごす時間は、100パーセント子どもに集中してあげたいものです。

平等に接するとは

親が子ども達に不平等な接し方をすると、子ども達は敏感に反応するものです。

例えば、ケーキの切り分け方。兄も弟も同じ大きさでなくてはけんかが始まることがあるかも知れません。少しでも大きい方をお互いに狙っているものです。

あるお母さんが、教師に相談しました。
「子ども達の寝る時間とお小遣いを兄弟で別々にしたいのですがどう思いますか?弟が、必ず文句を言うと思うのです。兄と弟は2歳しか離れていないのです。」と。

さて、あなたでしたらどうしたら良いと思いますか。
けんかをなくすには同じ時間に寝かせ、同じ金額を与えれば平等となり、うまくいくのでしょうか。

この教師は答えました。
「お兄さんが18歳になって、運転免許を取りたいと言ったとします。その時に、お母さんは弟さんにも運転免許を取らせてくれるように警察署に頼み込みに行きますか」
 母親は、教師の言いたいことが良くわかりました。

この世の中は「平等」ではないのです。子ども達を取り巻く環境も決して「平等」ではありません。
子ども達は不公平な社会の中へと旅立っていくと言っても間違いではないでしょう。
その様な中で、親に求められていることは、不公平な現実社会の中で、子どもがきちんと対応できるように準備をしてあげることです。
子ども達の年齢、能力、人格、性別に応じて、それぞれに違ってはいても、筋の通った接し方をしてあげると良いのではないでしょうか。

下の子は、必ずと言って良いほどに「ずるいっ!」と文句を言うでしょう。
しかし、これも訓練のうちです。
「お兄ちゃんは体が大きいのだからたくさん食べて良いんだよ」
と涼しい顔をして冷静に説明すれば良いのではないでしょうか。

こども達が将来、社会にうまく適応できるように、親ができるだけのことをしてあげたら良いのです。
必ず役に立つ時が来るでしょう。

チャンスを活かして

子育てをしていく上で大切な事の一つに、ルールや決まりごとがあげられるでしょう。
子どもに守ってもらいたいルールや決まりが、どの家庭にもきっとあるでしょう。
しかし、このルールや決まりが、親子の信頼関係がない中で押し付けられたとしたら、かえって子どもから反発を招きかねません。

信頼関係をどのように作り上げていけば良いのでしょうか。
これは大事な課題だと思います。

あるアメリカの作家であり心理学者が実際に行ったエピソードをご紹介いたします。
彼は家を空ける生活が常でした。

ある年のバレンタインデーの前日、出張先に奥様から電話がきました。
娘さんが第一志望の大学に合格したという嬉しい知らせでした。
その電話を切った彼は、「このチャンスは2度とない。このチャンスを活かそう」と考えました。
そして、すぐに花屋さんに電話をします。
「ピンクのバラの花束を○○(娘の名前)宛に届けてください」と。
次の日、彼は自宅に電話をすると娘が電話に出て、ウキウキした声でこのように話したのだそうです。「バレンタインデーに、お花の配達が来たから誰への贈り物かなと思ったの。お母さんへの贈りものかと思って名前を見たら私の名前が書いてあったじゃない。彼からの贈り物に違いないと思ったら、パパの名前が書いてあるじゃない。パパ!ありがとう。」

彼は親子の信頼関係を築き上げる為に、絶好のチャンスを活かしたのです。
きっと、彼はこのピンクのバラが初めてではなかったのでしょう。これまでにもチャンスを活かしてきたことでしょう。

皆さんのご家庭でも、今から信頼関係を築き上げるチャンスを見逃さないようにとお勧めいたします。将来、お子さんの出る試合に行き応援するとか、学校の文化祭に行くなどして良い関係を作っていくのです。
そして、ここぞ「チャンス」という時にサプライズを実施する。このような努力があってこそ、いざ厳しい事を言わなければならない時でも、子どもに聞き入れてもらえるようになるのです。

子供との時間を大切に、お父さん!

社会人になっての関心事が、「昇進昇給仕事のやりがい」だと感じている人は出世街道を極めようとしている人でしょう。
勝ち組になろうとして必死に努力をします。これを悪いことだと決め付けることは出来ません。

一方、出世を目的にしない方々も大勢おられるのも事実です。最近の教育現場では「降格願い」が出されると聞きました。
教頭先生が降格願いを出されて、教諭に戻るということが起きているのです。
一昔前には考えられなかったことです。

ある医師の話をご紹介します。その方は、子供と過ごす時間を大切にするために、決められた診察時間を厳格に守っているのだそうです。
この医師の人生観は、多くの方々とは違っているようです。
仕事はなるべく増やさず、出世を望まず、収入の減額も受け入れる。
何か、物足りなさを感じさせるような医者さんです。

この医師は次のように言っています。
「今までに、たくさんの人の死に立ちあってきた。しかし、死を前にして『もっと仕事をしておけばよかった』と言った人に私は、出会ったことがない」

 労働時間を自由に選択できる余裕がある人はめったにいないでしょう。
この医師の場合、もともと良い給料だからそのようなことが言えるのでしょう、という声も聞こえてきそうです。
現実は厳しいのだと思います。が、仕事で疲れきった顔を子供に見せるのではなくて、子供と楽しい時間、ゆとりのある充実した時間を過ごすために、自分の仕事を調整するという、この医師の決断には感心させられます。

自分のスケジュールを管理し仕事を計画的に調整していくことは並大抵のことではありません。
初めから、「無理」と諦めないで子供との時間、家族の時間を大切にする事を目指しましょう。

上司によく思われなくても有給休暇を使う。
休んだ分、他の日にはしっかりと仕事をする。
そういう努力によって、あなたの子供も、あなたも今まで以上に幸いな人生を送ることが出来るようになるのではないでしょうか。

親子が一緒に行動できる期間は短いですよ。

空っぽのクリスマスプレゼント


子どもたちの行動から親は大切なことを学ぶことができるようです。

あるお父さんのお話です。4歳の娘さんがきれいな包装紙で箱を包んでいたのだそうです。きれいな包装紙だと言うことと、箱を包んでいるだけだったので注意の言葉を投げかけたのだそうです。実は、その時に御嬢さんがしていたことは、クリスマスのプレゼントを包んでいたのでした。4歳ですから、きれいに包めていなかったのです。そんなこととは知らないで、父親は子どもを叱ってしまったのでした。何日かたってクリスマスのプレゼントを父親は娘からもらうことになりました。そのプレゼントとは、何日か前に御嬢さんが包んでいた箱でした。

「これ、お父さんにあげる」

と恥ずかしそうに手渡したのです。お父さんは、叱ってしまったことを思い出して、照れながら箱を開けました。すると、箱の中には何も入っていませんでした。空っぽです。お父さんは、また腹を立てて子どもに言いました。

「お父さんに、空っぽの箱をくれるなんてどうして?何を考えてるの」

娘は、涙を眼に浮かべながらお父さんに言いました。

「空っぽなんかじゃないわ。お父さんのためにキスをいっぱい入れておいたのに。私の、お父さん大好きっていう気持ちがいっぱい入っているんだから。」

この言葉を聞いたお父さんは、目頭を熱くして娘を抱きしめたそうです。そして、言いました。「ごめんね。お父さんが悪かった。」

この箱は、この父親にとって大切な宝物になりました。その後、父親が困難に出会ったり、心が落ち着かなくなった時にその箱を持ち出してきてキスを投げ入れてくれた娘のことを思い出すのだそうです。私たち親は、子どもの純真な気持ちや愛がいっぱいに詰まった箱をもらっているのに、それに気が付いていないのかもしれません。子どもの気持ちに寄り添ってあげる気持ちを忘れたくないものです。