専業主婦


職業選択の自由は法律で保護されている大切な権利です。しかし、このような職業はみんなに言いにくい、と感じてしまう人もまだいるようです。女性にとって、主婦であると言うことを一生の仕事としては恥ずかしいと思う人がおられるのです。ある大学の教員のゼミ生が次のような相談をしたそうです。

 学部の卒業後、就職か大学院進学かということについていろいろと話し合ったのだそうです。しかし、話の終盤になって彼女は急に口ごもって、周りの人に聞こえないような小声で内緒話のように話したのだそうです。

「本当のことを言うと、私、就職する気も、大学院に進学する気もないんです。結婚して家庭を築いて、母親になりたいと思っているんです。」

 教師は、彼女に質問しました。

 「そうなの。でも、なぜそれを恥ずかしいことのように話すの。自分の人生なんだから、自分が希望するように歩んで良いんだと思うよ。」

 彼女の答えは

 「でも、こんなことを友達に知られたら『今どき何を考えているの』

  って言われてしまいます。」

結婚して、与えられた子どもを育てるという女性として当然の仕事をするのに、口ごもって、内緒話をするかのように恥ずかしそうに話さなくてはいけないとは、どういうことなのでしょうか。
子育てが最高の仕事、専業主婦が女性のあるべき姿、などとは全く思いません。専業主婦の道を選ばず、家庭外の職業で力を発揮し、生き甲斐を見いだす女性たちがいても良いのです。独身で行くことを人生信条としている方がいても良いのです。それはそれで良いのです。しかし、夫と子どものために全力を注いで家庭の中で専業主婦として生きる道を選ぶことを、恥じらうような必要は全くないと思います。