叱るべき時、叱るべきでない時

 この場面では子どもを叱らなくてはいけないという時があるはずです。しかし、この場面では子どもを叱るべきではないという時もあるはずです。どんな時に子どもを叱るべきなのか、ご両親は迷うことがあるのではないでしょうか。

例えば、このような場合は叱るべきでしょうか。『子どもが食事中にテーブルの上のコップを倒しました。コップの水は床までしたたり落ちます。子どもは、あわててコップを取ろうとして、今度はお茶碗をひっくり返してしまいました。、御飯がテーブルの上にまき散らかったようになりました。』

このような時、「バカね。何やってるの。しょうがないわね。何度言ったらわかるの。」と、続けざまに叱り飛ばされたら、子どもはどんな気持ちになるでしょうか。子どもは、未熟であることを忘れてはいけません。注意力もまだ十分には備わっていません。ですから、この例のような場合には、子どもを叱るべきではないと思います。「バカね。」という言葉は、特にいけません。この言葉は、子どものしたことに焦点を当てた言葉ではなく、子どもの人格を否定する言葉です。口癖のように使っているとしたらレッドカードです。「バカね。」は「お前はダメな人間だ。お前は能力がないのだ。」と言うことを突き付けているのです。何度も、繰り返して、「バカね。」とタイミング良く!言われ続けていると、その子は自信が持てずに、自分は人から認められない存在なんだと思い込み、ビクビクした性格を身に付けてしまうでしょう。

では、どのように言葉をかけてあげたらよいのでしょう。親が子どもの失敗を直してあげたいと思うなら、どうしたらコップを倒さないですむかを教えてあげるべきでしょう。例えば、「もう少し前で、遠くにコップを置けば倒れにくいね。ここが良いかな。今コップが倒れた場所に置いてあったらお母さんでも倒しちゃうかもね。」と言ってあげたらどうでしょうか。そして、次の食事の時に子どもがコップを倒さなかったら「きょうは、良く注意をしたね。コップが倒れなかったね。大成功だね。」とほめてあげるのです。「バカね。何やってるの。………」と言うよりもこのようにほめてあげることの方が、はるかに効果的だと思います。こぼしたという事実を指摘して、繰り返し繰り返し叱ることは改善につながらないのです。どうしたらこぼれなくなるのかという方法を教えてあげて、それが出来たら、たくさんほめてあげることで子どもは大きく伸びて行くものです。

「子ども叱るな来た道じゃ。年寄り笑うな行く道じゃ。」